海外旅行向けのクレジットカードを調べ始めると、すぐに迷います。
ANAとJALのどちらがよいのか。
年会費が高いカードのほうが安心なのか。
ホテル系カードまで考えたほうがよいのか。
海外旅行保険はどこまで見ればよいのか。
しかも、海外旅行向けのカードは、還元率だけでは決めにくいです。
現地でちゃんと使えるか、海外旅行保険はどこまでカバーできるか、年会費を払う意味があるかまで考えたほうが失敗しにくいからです。
この記事では、次の5枚を比較します。
- ANA JCBワイドゴールドカード
- JALカードSuica CLUB-Aカード
- dカード GOLD
- セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス®・カード(以下、セゾンゴールドAMEX)
- Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード(以下、Marriott Bonvoy Premium Amex)
なお、ANA枠は ANA JCBワイドゴールドカード(以下、ANA JCBワイドゴールド) で考えます。
理由は、海外旅行保険が自動付帯で、海外旅行向けカードとして比較しやすいからです。マイルの貯めやすさだけでなく、保険をどこまでカバーしやすいかも大事なので、ANA枠ではまずJCBで考えるほうが整理しやすいと思います。
- 先に結論|最初は2枚だけでも十分です
- 今回の5枚を比べるときのポイント
- まずは、おすすめ順を先に並べます
- ANA JCBワイドゴールドは、最初の主役候補としてかなり強いです
- JALカードSuica CLUB-Aは、JALとJR東日本を使う人には使い道がはっきりしています
- dカード GOLDは、ドコモ契約者が補強カードとして持つ意味を作りやすいです
- セゾンゴールドAMEXは、還元率ではなく「持ちやすい補強」で選ぶカードです
- Marriott Bonvoy Premium Amexは、マリオット系列のホテルをよく使う人には魅力があります
- 年会費は、金額より「何の役割で持つか」で見たほうが決めやすいです
- 1枚だけ持つなら、主役になれるカードから選ぶほうが自然です
- 2枚持つなら、2枚目はセゾンゴールドAMEXがかなり入れやすいです
- まとめ
先に結論|最初は2枚だけでも十分です
先に結論を言います。
海外旅行用のクレジットカードは、最初から全部そろえなくても大丈夫です。
- 1枚だけなら、まずはANA JCBワイドゴールドから考えやすいです
- 2枚持つなら、補強カードとしてセゾンゴールドAMEXを入れやすいです
- MMarriott Bonvoy Premium Amexは、マリオット系列のホテルをよく使う人向けです
ここで大事なのは、最強の1枚を探すことではありません。
主役になる1枚を決めて、そのあとで不足分を埋めることです。
メインカードには、普段使いから旅行まで任せやすい強さが必要です。
補強カードには、保険や付帯特典を足しやすいこと、持ちやすいことが大事です。
この分け方で考えると、比較がかなり楽になります。
クレジットカードの枚数や役割分担から整理したい方は、先に「海外旅行でクレジットカードは何枚必要?」もあわせて読むと分かりやすいです。
今回の5枚を比べるときのポイント
今回の5枚を比べるときは、次の4つを見ると整理しやすいです。
- 主役として持ちやすいか
- 補強カードとして入れやすいか
- 年会費を払う理由を作りやすいか
- 保険や旅行特典を足しやすいか
この4つを意識すると、単純なスペック比較で迷いにくくなります。
まずは、おすすめ順を先に並べます
人にすすめやすい順で並べると、今回の5枚はこうなります。
- ANA JCBワイドゴールド
- JALカードSuica CLUB-A
- dカード GOLD
- セゾンゴールドAMEX
- Marriott Bonvoy Premium Amex
ただし、これはスペックが高い順ではありません。
人にすすめやすい順です。
自分で使いたいカードと、人にすすめやすいカードは一致しないことがあります。
たとえば、Marriott Bonvoy Premium Amex は、マリオット系列のホテルをよく使う人にはかなり魅力があります。
でも、誰にでもすすめやすいかというと、そうではありません。
逆に、ANA JCBワイドゴールドは年会費が気になる人には向きませんが、マイルを貯めて旅行に行きたい人や、ANAによく乗る人にはかなり合います。
ANA JCBワイドゴールドは、最初の主役候補としてかなり強いです
今回の1位は、ANA JCBワイドゴールドです。
向いているのは、マイルを貯めて旅行に行きたい人、ANAによく乗る人です。
向かないのは、年会費が気になる人です。
このカードのよさは、メインカードとして使う場面を作りやすいところにあります。
年会費はかかりますが、そのぶん、マイル還元、海外旅行保険、自動付帯の安心感まで含めて主力にしやすいです。
飛行機に乗るときだけでなく、日常の支払いでも使い道があります。
私の場合、出光のガソリンスタンドで使っています。ドライブオンを使うと、もともとのマイル還元1%に0.5%が上乗せされて、合計1.5%還元になります。さらに、dポイントも2Lにつき1ptたまるので、二重取りができます。
こういう日常の使い道があると、年会費がかかってもメインカードとして持つ理由を作りやすいです。
「旅行のときだけ使うカード」ではなく、普段から使ってマイルを貯めながら、そのまま旅行にもつなげやすいカードです。
一方で、全員にゴールドが必要だとは思いません。
すでに別のメインカードがある人なら、年会費が重く感じることもあります。SFC取得前なら、最初からゴールドにしなくても一般カードで十分という考え方もあります。
それでも、「最初に1枚すすめるならどれか」と聞かれたら、私はまずANA JCBワイドゴールドから考えます。
日常でも使い道があり、旅行でもそのまま使いやすいからです。
ANAマイルを軸にしたいなら、有力候補として詳細を確認してよいカードです。
JALカードSuica CLUB-Aは、JALとJR東日本を使う人には使い道がはっきりしています
2位は、JALカードSuica CLUB-Aです。
向いているのは、JALによく乗る人、JR東日本をよく使う人です。
向かないのは、年会費が気になる人です。
このカードは、JALに乗る機会があり、日常の支払いでもJALマイルを貯めたい人には合います。
さらに、JR東日本をよく使う人なら、モバイルSuicaで電車に乗るだけでもポイントが貯まるので、普段使いの意味も出てきます。
一方で、JALにも乗らない、JR東日本もあまり使わない、という人には向きません。
年会費を払って持つ理由が弱くなるからです。
立ち位置としては、基本はサブカード向きです。
ただし、JALのマイルを貯めたい人や、JR東日本をよく使う人なら、メイン候補に入ります。
メインにするなら、ゴールドまで含めて検討したほうがよいと思います。
マイル還元はゴールドのほうが強いからです。
ただし、年会費は少し高く感じやすいので、JALやJR東日本をあまり使わない人が無理に持つカードではありません。
JAL便をよく使う。
JR東日本をよく使う。
こういう人なら、このカードはかなり使いやすいです。逆に、その2つが弱い人には優先順位が下がります。
JAL便やJR東日本の利用が多いなら、候補に入れる意味があります。
JAL便やJR東日本を使う機会が多い方は、JALカードSuica CLUB-Aカードも候補に入れやすいです。まずはJAL公式ページで、年会費や特典、普通カードやゴールドとの違いを確認してみてください。
ポイントサイト経由の案件は時期や条件が変わることがあるので、最新条件は遷移先で確認してください。
dカード GOLDは、ドコモ契約者が補強カードとして持つ意味を作りやすいです
3位は、dカード GOLDです。
向いているのは、海外旅行保険を気にしている人、ドコモを契約している人です。
向かないのは、海外旅行保険を別で加入する人、ドコモを契約していない人です。
このカードは、ANAカードやJALカードのように、旅行やマイルが前面に出るカードではありません。
そのため、海外旅行用カードとして最初に選ぶ人は少ないと思います。
ただ、補強カードとして見ると持つ意味を作りやすいです。
理由は、海外旅行保険が自動付帯だからです。
さらに、ドコモを契約している人なら、保険以外でも年会費を払う理由を作りやすいです。
たとえば、毎月5GBのボーナスパケットがあります。
もう1つは、端末補償です。
適用条件は厳しめですが、うまく使えるとかなり大きいです。私も一度、この補償でiPhoneを新品に交換してもらったことがあります。
こういう実例があるので、dカード GOLDは
「旅行保険だけのために持つカード」
というより、
ドコモ契約者が通信・端末補償・海外旅行保険をまとめて補強するカード
として見るほうが自然です。
逆に、ドコモを契約していない人が無理に持つカードではありません。
その場合、年会費を払う理由がかなり弱くなるからです。
立ち位置としては、メインカードというより補強カード向きです。
主役の1枚を別で持っていて、そこに自動付帯の海外旅行保険やドコモ系の特典を足したい人にはかなり自然です。
つまり、dカード GOLDは
誰でも持つべきカードではなく、ドコモ契約者向けの補強カード
と考えると分かりやすいです。
ドコモ契約があるなら、補強カード候補として見ておく価値があります。
セゾンゴールドAMEXは、還元率ではなく「持ちやすい補強」で選ぶカードです
4位は、セゾンゴールドAMEXです。
向いているのは、年会費無料を重視する人です。
向かないのは、マイル還元率やポイント還元率を重視する人です。
このカードを入れた理由ははっきりしています。
主役カードとして選ぶというより、補強カードとして意味があるからです。
具体的には、次の点が強いです。
- 海外旅行保険が充実している
- 帰国時のスーツケース宅配無料がある
- 実質無料で持ちやすい
つまり、セゾンゴールドAMEXは「これ1枚で全部やるカード」ではありません。
主役カードに足して、不足分を埋めるカードです。
還元率だけを見れば、もっと目立つカードはあります。
でも、2枚目に求めるのは、1枚目と同じ強さではありません。
- 保険を足せること
- 付帯サービスを足せること
- 年会費の負担が重くないこと
この3つです。
その意味で、セゾンゴールドAMEXはかなり入れやすいです。
「2枚目は何を足せばいいですか」と聞かれたら、まず候補に入ります。
2枚目の補強カードを探しているなら、かなり入れやすい1枚です。
Marriott Bonvoy Premium Amexは、マリオット系列のホテルをよく使う人には魅力があります
5位は、Marriott Bonvoy Premium Amexです。
向いているのは、マリオット系列のホテルをよく使う人です。
向かないのは、ホテルはコスパを重視する人です。
このカードは、メイン向きです。
理由は、ポイント還元が高いことと、マリオット系列のホテルによく泊まるなら、ホテル代の支払いでポイントを貯めやすいことです。
私のメインカードも、このカードです。
私の場合、海外旅行のときにマリオット系列のホテルによく泊まります。特に、アジアのマリオット系列のホテルは日本ほど高額ではないことも多いので、使う機会があります。
マリオット系列のホテルに実際によく泊まるなら、ホテル代の支払いでポイントを貯める機会も増えるので、このカードをメインにする理由もはっきりします。
ただし、万人向けではありません。
最大の理由は、Premiumの年会費が82,500円(税込、2026年3月時点)とかなり高いことです。一般カードでも34,100円(税込、2026年3月時点)なので、Marriott Bonvoy系は年会費の時点でかなり人を選びます。
マリオット系列のホテルをよく使う人には魅力がありますが、ホテルはコスパ重視で選びたい人には重いと思います。
ここは、はっきり言ってよいと思います。
Marriott Bonvoyは、信仰心が必要です。
もちろん、意味なく持つカードではありません。
でも、年会費だけ見て冷静に損得だけで選ぶカードというより、マリオット系列のホテルを使う前提で持つカードです。
ホテルでの過ごし方まで含めて価値を感じる人には強い。
そこまでではない人には重い。
この差がかなり大きいカードです。
マリオット系列をよく使うなら魅力がありますが、そうでないなら無理に選ばなくてよいです。
年会費は、金額より「何の役割で持つか」で見たほうが決めやすいです
ここまで比べると分かるのは、年会費は金額だけで見ると選びにくいということです。
ANA JCBワイドゴールドは、メインなら納得しやすい。
JALカードSuicaは、JALやJR東日本を使うなら意味がある。
dカード GOLDは、ドコモ契約が前提。
セゾンゴールドAMEXは、実質無料だから補強に入れやすい。
Marriott Bonvoy Premium Amexは、マリオット系列のホテルをよく使う前提がないと厳しい。
つまり、年会費は
高いか安いか
で見るより、
そのカードを何の役割で持つか
で見たほうが決めやすいです。
メインカードなら、年会費が高くても納得できることがあります。
逆に、補強カードなら、持ちやすさのほうが大事です。
ここを混ぜて考えると、比較が難しくなります。
主役カードの年会費と、補強カードの年会費は、同じ基準では見ないほうがよいです。
海外旅行保険の考え方を先に整理したい方は、「海外旅行保険は必要?カード付帯で足りるか」もあわせてどうぞ。
年会費の納得感は、保険をどこまで重視するかでかなり変わります。
1枚だけ持つなら、主役になれるカードから選ぶほうが自然です
1枚だけ持つなら、候補は ANA、JAL、Marriott Bonvoy です。
この3枚に共通しているのは、主役として持つ意味を作りやすいことです。
逆に、dカード GOLDとセゾンゴールドAMEXは、1枚で完結させる主役というより補強寄りです。
だから、1枚だけで考えるなら、
「全部を少しずつできるカード」
ではなく、
主力としてしっかり使えるカード
を選んだほうが自然です。
たとえば、ANAによく乗るならANA JCBワイドゴールド。
JALやJR東日本との相性を重視するならJALカードSuica系。
ホテルを主役にするならMarriott Bonvoy。
この考え方のほうが分かりやすいです。
2枚持つなら、2枚目はセゾンゴールドAMEXがかなり入れやすいです
2枚持つなら、2枚目はセゾンゴールドAMEXがかなり入れやすいです。
理由は単純で、実質無料で持ちやすいからです。
2枚目に求めるのは、1枚目と同じ強さではありません。
不足を埋めることです。
その意味で、
- 保険を足せる
- 付帯サービスがある
- 年会費の負担が重くない
この3つがそろうセゾンゴールドAMEXは、かなり分かりやすい補強カードです。
1枚目にANAやJALを置く。
2枚目にセゾンゴールドAMEXを足す。
この形なら、最初から無理なく組みやすいです。
まとめ
海外旅行向けのクレジットカード比較で大事なのは、最強の1枚を探しすぎないことです。
まず、主役になる1枚を決める。
そのうえで、必要なら補強カードを足す。
この順で考えると、かなり選びやすくなります。
今回の5枚を役割で分けると、こんな見方がしやすいです。
- 主役候補
ANA JCBワイドゴールド、JALカードSuica系、Marriott Bonvoy系 - 補強候補
セゾンゴールドAMEX、条件つきでdカード GOLD
そして、最初から全部そろえなくても大丈夫です。
海外旅行用のクレジットカードは、最初から全部そろえなくても大丈夫です。
まずはメインカードとしてANA JCBワイドゴールド、補強カードとしてセゾンゴールドAMEXの2枚だけでも十分だと思います。
クレジットカードの枚数や役割分担から整理したい方は、「海外旅行でクレジットカードは何枚必要?」へ。
保険の考え方を先に整理したい方は、「海外旅行保険は必要?カード付帯で足りるか」も参考にしてみてください。



